遺書

最近のお店はひま。
そんなときはだんなと、いろんな話をして過ごす。
だんなとは結婚して10年になるが、
今の生活になるまでは、仕事でほとんど家にいなかったので
ゆっくりはなしをすることもなかった。
だんなの性格すら、あまり知らないままでいた。
だんだんと、いっしょに夜さんぽしたりするうちに
今のくらしの骨格みたいなもんができていき
お店をはじめて
その中で
いろんなことがはなせるようになっていった。
さいきんよくはなすのは
おたがいが、死んだらどのように
葬ってもらうかということ。


わたしは、
棺桶のなかに、すきなCDをなんまいかいれてもらって
焼いてもらったあと
骨なんかはお墓にいれずに
カルダモンをごりごり摺るようにして
骨を粉々にして
生まれ育った、ゴミだらけの
横須の海岸に
灰といっしょに蒔いて
自然に還してほしい。


それを聞いただんなは、
「ふつうでええ」らしい。


いっしょにつれていきたいCD
いまのところこのお二人。


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